九州工業大学の男女共同参画

学長よりご挨拶・学長宣言

学長よりご挨拶

九州工業大学における男女共同参画・ダイバーシティ推進


九州工業大学学長 尾家祐二

 これからの産業発展や工学の果たすべき役割を考える時、多様な人材の活躍と共存とを抜きには語れません。本学は工業大学であるため、教員や学生に女性が少ない傾向がありますが、近年の科学・工学の発展にとって、女性をはじめとする多様な人材の視点は欠かせないものとなってきています。
 そのような観点から、平成28年4月、私の学長就任と同時に、男女共同参画推進室を創設いたしまして、本学の男女共同参画を進めて参りました。今年度、平成29年7月には、文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」にも選定されたところです。
 男女共同参画の推進についてはすでにいくつかの事業や対応を進めておりますが、これから補助事業期間の 6 年間に、本学の男女共同参画、ひいてはダイバーシティを、いっそう加速させながら推進することにより、多様な個性が共存し、お互いに尊重し合いながら、個人の持つ能力を十分に発揮できる大学づくりを目指していきたいと思っております。皆様のさらなるご協力、ご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

九州工業大学学長 尾家祐二


学長宣言


国立大学法人 九州工業大学 学長 尾家祐二

「ダイバーシティが開く、九州工業大学の新たなステージ」

 明治42年(1909 年)に明治専門学校として開校した九州工業大学は、平成21 年 (2009 年)に創立100周年を迎え、その間、北九州市戸畑区の地において、ものづ くりの伝統の中、先進的・中心的役割を担ってまいりました。また、30 年前(昭和 61年(1986年))には、飯塚キャンパスに国立大学における全国初の情報工学部を、さらに、平成 12 年(2000 年)には北九州市若松キャンパスに独立研究科の生命体 工学研究科を設置し、現在に至るまで、これらの学部・大学院から、工学系のハード・ ソフトの両面における多くの優秀な人材を輩出し続けております。この間、九州工業 大学卒業生は産業界から変わらぬ高い評価をいただいておりまして、そのことは毎年 のきわめて高い就職率にも表れていると考えております。今後も、産業界や地域の皆 様のご期待にそえるよう、教育・研究活動をいっそう推進し、ますます優秀な人材の 輩出を目指す所存でございます。
ところで、近年は、少子高齢化の進行の中で、さまざまな面における女性の活躍が 重要性を増してきており、工学系の教育・研究活動におきましても、女性の視点、考え方、活躍の場を確保することが重要な課題となってまいりました。九州工業大学に おきましても、社会や産業界のニーズに広く応えていくために、女性の活躍に向けて、 これまで以上のさらなる積極的な取り組みが必要であり、この点への対応が強く求められていることを、深く認識しているところでございます。
そこで、学長に就任いたしました平成28年(2016 年)4月、男女共同参画推進室 を創設いたしまして、九州工業大学での男女共同参画をいっそう推進していくための 基盤整備を整えたところです。今後は、特に同推進室を中核としまして、九州工業大 学にて教育・研究活動に携わる女性研究者の研究・就業環境の整備をさらに進めていくとともに、女子学部生・女子院生の養成による女性技術者・女性研究者の輩出等、 後進の育成にも力を注いでいく所存でございます。さらに、将来的には、女性研究者 のみならず、留学生・外国人研究者等への対応も含めたダイバーシティの視点に立ち、 広く対応を進めて参りたいと考えております。
建学100 年を超える伝統校である九州工業大学は、研究・教育活動にダイバーシ ティの視点を取り込むことにより、「知を繋ぎ、知で繋ぎ続ける九州工業大学」の新たなステージの創出に向けて、これからも進んでまいります。