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生命化学情報工学科

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生命はすぐれた情報システム


生命の持つ働きをヒトの生活に役立たせるバイオテクノロジー。生命化学情報工学科では、医療、製薬、飲食品、化学、環境、バイオ素材など幅広いバイオ分野に、情報工学の知識と技術を融合させることで、ヒトに関わる新たな産業分野を構築できる人材の育成を目指します。
時代が求める情報工学と時代を切り拓く生物工学・生命科学を学ぶことで、それらを関連付けた新時代の技術の創出が可能となります。そのために生命化学情報工学科では、化学分野を含むバイオ分野への工業的応用としての情報システム・実験システムを構築することを目指した「分子生命工学」、生命科学と医療分野への応用としての情報システム・医療システムを構築することを目指した「医用生命工学」の2コースを設けています。
卒業後は、これからの「健康長寿社会」の基盤を支えると共に、新産業を生み出す技術者として、バイオ分野の企業や研究機関においての活躍が期待されます。

研究室イチオシの研究

脳波から「心の声」を解読



山﨑 敏正 教授 脳情報工学研究室
脳波とは、脳を構成する数百億個にのぼる神経細胞の集団の電気的な活動を、頭の表面に貼り付けた電極を通じて、間接的に記録される波形です。脳波から「心の声」を解読するための方法は次の通りです。実際にしゃべった時の脳波と音声信号を計測し、これらの関係を、AI技術を使って学習します(学習モデル)。ただし、脳波の中でもしゃべる前に現れる成分(運動準備電位)を利用します。次に、心の中でしゃべった時の脳波(同じく運動準備電位)を学習モデルに入力すれば、モデルの出力は心の中でしゃべった内容を明らかにしてくれるはずです。この研究が成功すれば、高齢者や身障者へ新たなコミュニケーション手段を提供できるかも知れません。


コース紹介

分子生命工学コース

人体・脳・臓器から細胞・生体高分子まで対象とする生物学やバイオテクノロジー、情報システム構築の知識・技術を学び、バイオ分野への工学的応用を指向し、情報システムや実験システムを構築できる人材を育成。将来、ライフサイエンス・医歯薬・食品・化学・環境分野のメーカー、分析・計測器メーカーで、研究・開発システムをデザインする技術者として活躍が期待されます。

医用生命工学コース

バイオインフォマティクス、ゲノム科学、システム生物学、医用システムに関する知識や実験技術、情報処理技術を学び、生命科学・医療への応用を指向したシステムを構築し、新産業を生み出す能力を養います。ライフサイエンス・医歯薬分野のメーカーや関連のソフトウェア会社が求めるシステムエンジニア、データアナリスト(臨床データ・ゲノムデータ解析など)を育成します。


卒業生の声 私のチャレンジ


誰もやったことのない新技術の開発に挑戦。難題を克服する喜びは何ものにも代えがたい


中島 正太 さん
旭化成メディカルMT株式会社 バイオプロセス技術開発部
情報工学研究科 博士前期課程 情報科学専攻 修了
北筑高等学校(福岡県)


大学での勉強や研究を通して、これまで分からなかった現象を明らかにすることや新しいものを創造することの面白さを実感し、この会社を選びました。現在、医薬品の製造プロセスで使用されるフィルターの技術開発を担当しています。仕事の魅力は、これまで誰も取り組んだことのない新しい技術の開発に挑戦できるところ。日々の実験では上手くいかないことの方が多いですが、難しい問題を解明したときの喜びは何ものにも代えられません。自分が開発した技術、製品が世界中で使われる日を夢見て、これからも仕事に励んでいきたいと思います。


自分が開発に携わった医薬品が多くの人々の健康に役立つことが嬉しい


中村 篤哉 さん
大塚製薬株式会社 製剤研究所
情報工学研究科 博士前期課程 情報科学専攻 修了
福岡大学附属大濠高等学校(福岡県)


情報工学の分野から生命へとアプローチする点に興味があり、私は九工大を選択しました。薬物の経皮吸収について学習する中で医薬品開発への関心が高まり、医薬品メーカーに入社。現在は、薬物の剤形(錠剤・散剤・液剤など)を決定する製剤設計の仕事に取り組んでいます。医薬品の開発には数多くの研究を重ねる必要がありますが、情報処理技術を用いて効率化に努めています。これからも初心や挑戦する姿勢を忘れず、誰かのためになる薬を創り続けたいです。受験生の皆さん、夢や目標を明確にして大学選択をすると、苦しい時の励みになります。頑張ってください。

女性の活躍推進に貢献したい。人々に驚きと感動を与える商品開発を


山本 千裕 さん
ユニ・チャーム株式会社 Global 開発本部
情報工学府 博士前期課程 情報科学専攻 修了
筑紫丘高等学校(福岡県)


女性の生理用品を開発しています。日本で当社だけが製造販売している製品を、より多くの女性に使ってもらい、女性の活躍推進に貢献できたらいいなと思っています。アイデアを形にして消費者に評価されると、もっと良いものを創りたいと意欲がわくし、将来世に出す商品を考える時はワクワクします。いつまでも消費者の感覚を忘れず、いつか人々に驚きと感動を与えられるような世界初の商品を開発したいです。大学選びや就職活動、迷うことも多かったけれど、どんな道に進んでも自分次第。高校・大学時代に人間力を養うことが大事かなと思います。


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